【事例インタビュー】「とにかく吸収したい」という働きぶりが強烈でした / 株式会社レアル・ダイニング

【事例インタビュー】「とにかく吸収したい」という働きぶりが強烈でした / 株式会社レアル・ダイニング

目次

大阪を中心に本格イタリアンをはじめとした飲食事業を展開する株式会社レアル・ダイニング。「年々厳しくなる採用活動に危機感を感じていました」と語る西出社長は、特定技能外国人の採用をご決断され、現在2名(インドネシア・ベトナム)受け入れています。今回も、特定技能外国人を受け入れるに至った背景から、同社で内定を勝ち取ったインドネシア人のユダさんに話をお伺いしてきました。

採用活動に対する危機感は膨らむ一方でした

西出社長のお写真
快く取材に答えていただく西出社長

ーー貴社の事業概要を教えてください。

弊社は、飲食店の経営・運営・企画、コンサルティング事業などを大阪中心に展開しています。飲食店の業態としては、イタリアン・鉄板焼き・ピザ・カフェなど今では多岐に渡るようになりました。店舗数としては5店舗で、通信販売事業も手がけており、社員数は80名ほど(内アルバイト20名)です。

肉の卸業をやっている強みを活かして、A5ランクのお肉を手頃な値段で提供しています。加えて、漁師さんや農家さんとの連携で、魚介類・お野菜も新鮮な食材を仕入れ、経験豊富な料理人がこだわり抜いて調理しています。メニューに関しても、試行錯誤を繰り返しながら開発しており、いつお越しいただいてもご満足いただけるよう心がけております。

デザートにもこだわり、パティシエが旬の果物も取り入れながら、コース料理の締めの場面で、ゲストが笑顔となるようなデザート作りを心がけています。記念日利用のゲストの方には、サプライズのご要望も受け付けております。

上質な料理に見合う上質なサービス・ラグジュアリーな空間、1つも手を抜くことなく本気で店作りをしていますので、自信を持ってゲストをお招きできます。ぜひご来店をお待ちしています。

ーー西出社長のご経歴もお伺いしてもよろしいでしょうか?

私は元々料理や食べることが好きでした。加えて、料理の鉄人に憧れたことも相まって飲食業界を志望することになります。

ホテルニューオータニ大阪やリッツカールトン大阪などのラグジュアリーホテルや数々のレストランで修行を積み、飲食業界大手上場企業では、総料理長を務めると同時に、銀座、六本木、日本橋店等の立ち上げ、また日本国内だけでなく海外店舗の立ち上げ、業績不振店舗の立て直しなども担ってきました。

一方で、雇われの料理人としてはやり切った感があり、自分で開業してみたいと思うようになりました。キャリアを通じて経営者感覚と料理人感覚を身につけることができたので、自社の経営はもちろんのこと、コンサルティング事業で他社の新規店舗の立ち上げ運営支援にも活かすことができており、実際に業績好調で喜んでいただいております。

FaRo「アスアティーチェ」

ーー人材募集の状況について、お伺いしてもよろしいでしょうか?

年に1店舗ずつのペースで新規出店していたため、常に採用には力を入れてきました。

「飲食店ドットコム」や「クオレガ」を活用していましたが、新規出店を重ねる度に坪数も拡大し、必要人員は常に増加していきました。知り合い経由で新卒採用などにもチャレンジしたこともありますし、直近ではアルバイト採用に力を入れています。

新規出店もまだまだ加速させていきたい中で、今後も少子高齢化は加速していきますし、やはり年々採用が厳しくなってきているなとは肌で感じていましたので、採用活動に対する危機感は膨らんでいく一方でした。

そこで、今回ジンザイベースさんからご提案いただいた「外国人採用」に取り組むこととなります。初めての外国人採用なのでわからないことばかり。質問も多数させていただきましたが、担当者のレスポンスが早く対応も丁寧だったため、安心してご依頼することができました。

実際に面接に参加してみて”びっくり”しました

株式会社レアルダイニング_FaRoの内装
阪急グランドビル31Fの「FaRo

ーー外国人雇用に対して、不安などはなかったですか?

私は、前職時代にマニラで料理長として仕事をしていた経験があります。

その時に思ったのですが、現地の若者の学習意欲といいますか、うまく言葉にできないのですが「とにかく吸収したい」という、やる気の満ち溢れた働きぶりが強烈に記憶に残っていました。

一昔前の見習い料理人は、よくフランスなどへ修行しに行ったものですが、今東南アジアの若い料理人の中でそのような流れが起こっています。正直、日本の若者はダメになってきているんじゃないかと感じてしまうくらい、熱心でした。

そういった原体験があるので、独立した当初から、いつかは外国人を雇いたいと考えていましたし、不安や違和感などはありませんでした。なので、今は社長の私が起点となって、外国人採用の号令をかけている形になります。

ただ、現場サイドには言葉の問題が不安との声が上がっていたようです。どこまで通じるのか、また、慣れるまでどれくらい時間がかかるのかも雇ってみるまではわからないですからね。

ーー現場の不安感は、どうやって解消されましたか?

実際に面接に参加してみてびっくりしたのですが、意外と日本語が上手い方が多かったですね。面接でのやり取りから、現場の不安感は杞憂に終わるなと確信していますし、インバウンド対応でも活躍してくれると嬉しいですね。

むしろ、私としては、日本人と外国人を競わせてゲストに対するサービス品質をもっと高めていきたいと密かに思っています。外国人と日本人を区別するわけではないですが、いい意味でお互いに高め合っていただける環境にしていきたいなと。

ーー面接のお話がありましたが、実際に募集を出してからのスピード感はいかがでしたか?

募集を出してから、面接するまでは、思ったよりも早かった気がします。大体2週間くらいですかね。このご時世もあるのでオンライン面接だった点はネックでしたが。やはり、オンラインだと、見極めの難易度は高いと感じますね。

ただ、日本人と同じように、挨拶や表情、謙虚さはもちろん、今までいた環境に対してネガティブなことを言う人かどうかをしっかりと判断することがコツなのかなと思います。やはり、そう言った人は入社後も失敗する方が多いと経験則から感じています。陰ではなく、陽の方をまずは採用したいと考えています。

今回面接に参加してくれた応募者は皆んな前向きな方が多かったので、ぜひ弊社で成功体験を積んでいただき、他の外国人の方を口コミで紹介していただきたいなと思っています。

ーー逆に、想定外の出来事やギャップ、がっかりしたポイントはありましたか?

そうですね、強いて言うなら、ビザ申請のための必要書類が多いことと、入社までに時間がかかることですかね。

特定技能の場合、必ずビザ申請しなければならず、その許可が降りるまで結構時間がかかるので、日本人みたいにすぐに入社できるような制度になってくれればもっと嬉しいですね。

ーーありがとうございました!

日本で経験を積んで、将来はインドネシアでレストランを作りたい

快く取材にお答えいただくインドネシア人のユダさん

ーー日本に来る前は何をしていましたか?

インドネシアにいた時は、いろんな街で、いろんな仕事を経験してきました。商店を開いたり、店舗の清掃や管理業務のみを手伝ったり。一時期、在外日本国総領事館でアルバイトもしたことがあります。その時にはJICA職員の方と協力して、選ばれた学校に行って、環境保全の講義をやっていたりしました。

ーーどうして日本に来ようと思ったのですか?

元々日本に興味がありました。日本の文化祭りみたいなのが結構開催されていて、自然と興味を持つようになりました。

また、日本のアニメが好きな友人がたまたま周りに多くて、よく勧められたりしていたことも影響しています。

去年の6月に、特定技能として念願の日本へ行くことになりました。いきなり特定技能として来日することは珍しいので、周りの友達からは「最初は技能実習生として日本へ行くべきなんじゃないか」とよく言われていました。ただ、技能実習で日本に行くことはなんか勿体無い気がして、特定技能を選択しました。

ーーどうして外食業なんですか?

私は将来日本のレストランを開業したいと思っているので、外食業の特定技能外国人になりました。やっぱり、いろんな食べ物の調理や接客技術はかなり複雑で、日本のやり方を学びたいと思い、外食業を選択します。

ーー外食業の試験は難しかったですか?

めっちゃ難しかったです。そもそも日本語自体難しいですよね。私は地域のコミュニティで知り合った日本人に日本語を教えてもらっていましたが、漢字を覚えるのが大変でした。

加えて、特定技能になるための外食業試験では食品関係の専門用語がたくさん出てくるので、試験対策だけでも6ヶ月ぐらいは勉強していたと思います。

試験を受験してから、「もし不合格だったらどうしよう」ととても不安でしたが、なんとか一回で合格できて安心しました。

ーー日本に来てから大変だったことはありますか?

そうですね、私は関西の会社に就職したので、来日時は関西圏で生活することになるのですが、最初周りの日本人が何を言っているのか全くわかりませんでした。

インドネシアでは、標準語で日本語を学んでいたので、少し経ってから「関西弁」という同じ日本語であることを知ってびっくりしました。毎日調べて、一生懸命覚えたので、今では比較的理解できるようになりましたが、やっぱり方言のある地方で外国人が生活するとなると結構大変だと思いますね。

あとは、技能実習生であれば、日本に来てから1ヶ月間講習センターで研修を受けることになりますよね。日本の交通ルールや様々な制度について学ぶと友達に聞きましたが、私は特定技能で来日してすぐに働き始めることになります。日本のことをあまり知らない状態でいきなり働くことになるっていう点も、最初はびっくりしましたね。

ーーどうしてレアル・ダイニングに就職しようと思ったのですか?

求人を探している時は、正直都心に店舗があるかどうかで選んでいました。

しかし、レアル・ダイニングの面接を通じてお話しする人たちの雰囲気や人柄に惹かれましたし、実際の店舗もすごい立派で、ここでなら将来独立するための知識を学べると思って入社を決意しました。

ーー最後に、将来の目標を教えてください

最終的には、インドネシアで自分のレストランを作りたいと思っています。

ただ、そのためにも日本で10年ぐらいはいろんな経験を積んでおきたいと考えています。やっぱり自分で独立するには、相応の知識や経験が必要だと思うので、レアル・ダイニングでしっかりと修行していきたいですね。

ーーありがとうございました!

編集後記

今回は、大阪で飲食店を経営されている株式会社レアル・ダイニングの西出社長とユダさんにお話を伺ってきました。西出社長からもあった通り、日本語に対する不安があったものの、実際に面接で話した際に「思ったよりも上手ですね」というお声をいただくケースがよくあります。ユダさんとしても、将来独立したいというお話があった通り、明確なビジョンを持っている方が多いので、ぜひ一度外国人雇用をご検討してみてはいかがでしょうか。

弊社では、特定技能外国人の紹介事業を展開し、特に飲食業界への実績には自信があります。人手不足でお困りの企業様は、ぜひこちらのフォームからお問い合わせくださいませ。

なお、他の飲食事業者様での受け入れ事例は以下からご覧くださいませ。

▼株式会社ウィントライアングル様 - 餃子の王将(フランチャイズ):
過疎地認定地域での特定技能外国人雇用。その受け入れ実態とは?
▼株式会社ケーツーエス様 - お好み焼きちんちくりん:
【前編】初めて特定技能外国人を受け入れる。その決断の背景とは?!
▼株式会社エー・ピーホールディングス様 - 塚田農場:
現場と一丸になって受け入れる。エー・ピーホールディングスの特定技能外国人受け入れ施策とは?
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インタビュー
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中村 大介

株式会社ジンザイベースCEO。1985年兵庫県神戸市生まれ。2008年に近畿大学卒業後、フランチャイズ支援および経営コンサルティングを行う一部上場企業に入社し、新規事業開発に従事。2015年、スタートアップを共同創業。取締役として外国人労働者の求人サービスを複数立上げやシステム開発を主導。海外の学校や送り出し機関との太いパイプを活用し、ベトナム、インドネシア、タイ、ミャンマー、バングラデシュの人材、累計3000名以上の採用に携わり99.5%の達成率にて、クライアント企業の事業計画の推進に成功。このノウハウを活かし、パフォーマンスを倍加させた新しいシステムを活用し、国内在住の外国人材の就職の課題を解決すべく2021年に株式会社ジンザイベースを創業。趣味はキャンプとゴルフ。