【2026年最新】技人国にN2必須化?46万人が利用する在留資格のカテゴリー1〜4と新ルールを徹底解説

「技人国でN2が必須になったって本当?」

「うちの会社のカテゴリーって何番なんだろう?」

「2026年4月の制度変更で、外国人採用にどんな影響があるの?」

外国人雇用を進める企業の採用担当者から、こうした問い合わせが急増しています。

2026年4月15日、出入国在留管理庁は「技術・人文知識・国際業務」(通称:技人国)の運用を改定し、一定の場合に日本語能力(CEFR B2/JLPT N2相当)の証明書類の提出を求めるようになりました。これに伴い、SNSやニュースでは「技人国ビザがN2必須化される」と話題になっています。

しかし、実はこの新ルール、すべての技人国申請者に適用されるわけではありません。「自社のカテゴリーが3または4に該当」かつ「対人業務が中心」という2つの条件を両方満たす場合にのみ、N2相当の証明が必要となります。

技人国は2025年12月末(令和7年末)時点で約47.6万人が利用している、永住者に次ぐ第2位の在留資格です。前年比で5.7万人増(13.6%増)と急成長しており、今後も多くの企業が活用する制度です。だからこそ、正確な理解が採用成功のカギになります。

本記事では、技人国の基本概要から会社カテゴリー1〜4の違い、2026年4月施行のN2要件の正確な対象範囲、企業がやるべき対応ステップまで、外国人雇用担当者が押さえておくべきポイントを徹底解説します。

技人国は47万人が利用する第2位の在留資格

まず、技人国がどれほど重要な在留資格かを統計データで確認しましょう。出入国在留管理庁が公表した「令和7年末現在における在留外国人数について」によると、日本に滞在する外国人は412万5,395人で過去最高を更新し、初めて400万人を超えました。在留資格別の上位5位は以下の通りです。

出典:出入国在留管理庁HP「令和7年末現在における在留外国人数について

技人国は約47.6万人で、永住者に次ぐ第2位です。前年比5.7万人増(13.6%増)という高い成長率で、急成長を続けています。注目すべきは、令和6年末時点では「永住者→技能実習→技人国」の順だったのが、令和7年末では「永住者→技人国→留学→技能実習」と順位が大きく変動している点です。技人国と留学が技能実習を上回り、技能実習はほぼ横ばい(+23人)となりました。

また、特定技能は前年比10.6万人増(+37.2%)と最大の伸び率を記録し、約39万人にまで到達しています。日本の労働市場における外国人材活用が、技能実習中心から専門業務(技人国)・特定技能へとシフトしていることが如実に表れています。それだけ多くの企業が技人国で外国人を雇用しているということ。だからこそ、正しい知識がないと採用リスクも比例して大きくなります。

‍特定技能外国人増加に伴う外食業受入停止に関する記事はこちら

技人国とは何か?3つの分野と業務範囲

技術・人文知識・国際業務(技人国)とは、専門的な知識・技術を要する業務、または外国の文化に基盤を有する業務に従事するための在留資格です。日本企業との契約に基づき、3つの分野に分かれています。

技人国の大原則:単純労働は対象外

技人国でもっとも重要な原則は、「単純労働は対象外」ということです。工場のライン作業、店舗での接客販売(対人業務における接客の専門性が認められる場合を除く)、清掃、配送、警備などの業務は技人国では認められません。

これは「技人国で入国しながら、本来禁じられた単純労働に従事するケース」が社会問題化した背景があり、2026年に審査が厳格化された理由のひとつでもあります。専門知識を活かす業務であることが必須条件です。

では完全に単純労働(現場作業)は完全にNGなのでしょうか?企業によっては新入社員教育の一環で現場研修などがあるかと思います。あるいは、現場を知らないとマネージメントができないなどの理由で現場に入るケースも見受けられます。

このような場合に関しては、しっかりとした教育プログラムがあり、同じ条件で採用した日本人も同様のプロセスを辿る場合は許可されるケースもあります。

しかし、3年後には管理職にする予定が、3年を経てもまだの現場にて作業に従事しているなど当初の計画より大幅に差異がある場合は更新申請で不許可になる可能性が高いです

付随業務はどこまで認められるか

技人国の業務範囲には「付随業務」という概念があります。たとえばエンジニアとして雇用された外国人が、自分のデスクの整理整頓、自分が使う書類のコピー、社内会議への参加などをすることは付随業務として許可範囲内です。

一方で、他の従業員の代わりに掃除する、コピー専門の業務、荷物の搬入作業などは付随業務とは認められず、別の業務として扱われます。この境界線は微妙ですが、「専門業務に従事する中で必然的に発生する周辺業務か」が判断基準です。

この辺りに関しては弊社のYouTubu チャンネルグローバル採用tvの「【元入管職員・現行政書士】激変する入管業務関連法案の現在地と今後の展望を聞いてみた|井関司法書士・行政書士事務所 井関先生」でも詳しく解説しております。

会社のカテゴリー1〜4の違いと判定方法

技人国を申請する際、入管庁は会社の規模や信用度に応じて4つのカテゴリーに分類します。このカテゴリーによって、提出書類の量や審査の厳しさ、審査期間が大きく変わります。さらに、2026年4月の新ルールではこのカテゴリーが対象判定の重要な要素となるため、自社のカテゴリーを正確に把握することが必須です。

カテゴリー判定の起点は「法定調書合計表」

カテゴリーの判定は、税務署に提出する「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」が起点になります。この合計表に記載された前年の源泉徴収税額が1,000万円以上ならカテゴリー2、未満ならカテゴリー3です。法定調書合計表を未提出の新設企業は基本的にカテゴリー4となります。

カテゴリーは固定ではなく、毎年見直されます。源泉徴収税額の増減や上場の有無、企業合併・廃止などでカテゴリーが変動するため、自社のカテゴリーは年に1回必ず確認しましょう。

中小企業の多くはカテゴリー3に該当

日本の中小企業の多くはカテゴリー3に該当します。新規設立や個人事業主はカテゴリー4。後述するN2要件の影響を受けるのはこのカテゴリー3・4の企業ですので、外国人雇用を進めている企業の多くが対象となる可能性が高いと考えられます。

‍カテゴリー2になるには?

では、カテゴリー3に該当する企業は企業規模が大きくならないとカテゴリー2になれないのでしょうか?

答えは否です。在留申請オンラインシステムの利用申出が承認された機関に関して特例的にカテゴリー2として扱われます。

‍利用申出が承認されるためには、次のプロセスが必要となります。

1.企業内で担当者が出入国在留管理行政に関する研修会等の受講

(場合によっては入管庁に対して取次者証明書の発行依頼を行ってもOK)

2.下記の書類とともに登記上の本店を管轄する入管庁へ提出。

‍・利用申出書

・本人確認書類の写し

・出入国在留管理行政に関する研修会の修了証明書の写し

・在職証明書

・誓約書

・前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表の写し

・登記事項証明書

・直近年度の決算書

*審査の状況や扱う予定の在留資格によっては追加書類あり。

3.概ね1ヶ月程度で利用申出が承認された旨のメールが届く。

4.メールの内容に従い登録を完了させる。

出入国在留管理行政に関する研修会に関しては概ね2万円弱で受講可能です。

こちらプロセスを経ることでカテゴリー3に該当する企業でもカテゴリー2になることが可能です。

但し、1年ごとに更新が必要になるので同様の資料を提出し、忘れずに更新を行うことが必要となります。

記事内cta_ホワイトペーパー誘導_外国人採用の基本

技人国の最重要要件:学歴・職歴と業務の関連性

技人国の審査でもっとも重視されるのが、「学歴・職歴と業務内容の関連性」です。「大学を卒業していればOK」ではなく、学んだ専門分野と仕事内容に関連性が必要です。関連性が認められない場合は不許可となります。

上記の不許可例は入管庁が公表している実際のケースです。教育学部出身者が弁当の箱詰めを業務とする申請、文学部出身者が工場のライン作業に就く申請などは、関連性がないとして不許可となります。

学歴がない場合の3つの特例

学歴要件を満たせない場合でも、以下の特例が用意されています。

・   「技術・人文知識」分野:関連業務での実務経験10年以上

・   「国際業務」分野:実務経験3年以上

・   法務大臣告示の情報処理試験合格:学歴・実務経験の要件は不要(IT人材向け特例)

実務経験は、母国での職歴も含まれます。証明書類として、勤務先からの在籍証明書や雇用契約書、給与明細などが必要となります。

 

2026年4月のN2要件:誰が対象で誰が対象外か

2026年4月15日以降、技人国の申請にあたり一定の場合に「CEFR B2相当(JLPT N2相当)の言語能力を証する資料」の提出が求められるようになりました。SNSでは「技人国はN2必須化された」と話題になっていますが、これは正確な情報ではありません。すべての技人国申請者に適用されるわけではないからです。

N2要件の対象は2つの条件を両方満たす場合のみ

N2要件の対象となるのは、以下の2つの条件を両方満たす場合のみです。

・   条件1:所属機関がカテゴリー3または4に該当する(中小企業・新設企業など)

・   条件2:主に言語能力を用いて対人業務に従事する場合(翻訳・通訳、ホテルフロント業務、接客業務など)

 つまり、カテゴリー1・2の上場企業や中堅企業は対象外。また、カテゴリー3・4でも、エンジニアや経理など対人業務が中心でない職種は対象外です。両方の条件を満たす場合のみ、CEFR B2相当の言語能力を証明する書類の提出が必要となります。

CEFR B2相当と認められる6パターン

入管庁の運用指針では、CEFRB2相当の言語能力があると認められる以下の6パターンが示されています。

・   JLPT(日本語能力試験)N2以上の合格

・   BJTビジネス日本語能力テスト400点以上

・   日本の大学(学部・大学院)を卒業・修了している

・   日本の高等専門学校または専修学校の専門課程・専攻科を修了している

・   義務教育を日本で修了し、かつ高等学校を卒業している

・   中長期在留者として20年以上日本に在留している

 注意点として、「日本語学校」のみの修了は専修学校専門課程に該当しないため、みなし規定の対象外です。日本語学校のみを卒業した留学生が対人業務で技人国へ変更申請する場合は、別途N2等の試験合格が必要になる場合があります。

*CEFRに関する記事はこちら

対象外のパターン

以下のケースはN2要件の対象外となります。

・   カテゴリー1・2の大企業・上場企業:書類提出が免除

・   対人業務が中心でない職種:エンジニア、経理、研究職、社内開発中心のIT職など

‍更新申請における日本語資格

入管庁の運用指針には、現在の業務を継続する更新申請の場合、日本語資格の提出は求めないとしております(業務変更や転職時には必要)。そのため、すでに技人国で就労中の外国人が同じ会社・同じ業務を継続する更新では、原則としてN2証明は不要です。しかし、以前の申請時に資料を提出していない場合は、日本語資格の提出を求められる可能性もありえます。そのため更新申請だからといって安心することなく用意しておくことをお勧めいたします。

業務上使用する言語は日本語に限らない

入管庁の表記は「業務上使用する言語」となっており、日本語に限定されていません。業務で主に英語を使う場合は、英検準1級・TOEIC 785点程度・IELTS5.5以上等、英語のCEFR B2相当の証明が認められる運用です。ただし、英語中心の技術職・研究職は「対人業務」の中心ではないとして対象外となる可能性が高く、個別判断となります。

 

派遣形態の規制強化(2026年3月以降)

2026年4月のN2要件と並行して、派遣形態での技人国ビザにも大きな運用変更がありました。2026年2月24日付で入管庁は「申請人が派遣形態で就労する場合の取扱いについて」を公表し、3月9日以降の申請から派遣形態の提出書類を大幅に増やしています。

派遣で技人国を活用する場合の主な変更点

・   派遣元(所属機関)と派遣先の双方に誓約書の提出が必要

・   在留資格の活動範囲を理解させる体制の文書化(管理台帳)

・   就業状況報告書、賃金台帳の整備

・   派遣契約期間に応じた在留期間の決定(短期契約の繰り返しは在留期間1年に制限される可能性)

・   派遣先が確定していない状態での申請は受理されない

 入管局は派遣先に対しても電話確認や実地調査を行うようになりました。「まず許可を取ってから派遣先を探す」という従来のやり方は通用しなくなっています。派遣形態で技人国を活用している企業は、誓約書・管理台帳の整備が急務です。

 

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企業がやるべき4ステップ対応

2026年4月の運用変更を受けて、外国人を雇用する企業がやるべき対応を4ステップにまとめました。

ステップ1:自社のカテゴリーを確認

まず、自社のカテゴリーが何番に該当するかを確認します。自社の担当者に「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」を確認してもらい、前年の源泉徴収税額をチェックしましょう。1,000万円以上ならカテゴリー2、未満ならカテゴリー3、未提出ならカテゴリー4です。

カテゴリー1・2に該当する場合は、N2要件の対象外となるため大きな影響はありません。カテゴリー3・4の場合は、次のステップに進んでください。

ステップ2:業務内容を整理する

自社で雇用する外国人の業務内容を整理します。確認すべきポイントは以下の3点です。

・   対人業務(顧客・取引先との直接的なやりとり)の割合はどの程度か

・   日本語などの言語能力が業務上どの程度必要か

・   業務の専門性は何によって担保されているか(学歴・経験・資格など)

 対人業務が業務の中核を占める場合(営業職、ホテルフロント業務、通訳・翻訳業務、コールセンター業務など)はN2要件の対象となる可能性が高くなります。逆に、社内開発中心のITエンジニアや研究職、経理など対人業務が中心でない職種は対象外となる可能性が高いです。

ステップ3:既存従業員の状況確認

すでに雇用している外国人スタッフの日本語能力証明状況を確認します。具体的には、JLPT N2以上の取得状況、日本の大学・専門学校の卒業証明書類、その他みなし規定に該当する書類があるかを確認しましょう。

更新申請については、業務内容を継続する場合は原則としてN2証明は不要です。ただし、転職や業務内容の大幅な変更があった場合は新たに対象となるため、人事異動・配置転換時には注意が必要です。

ステップ4:採用基準と支援体制の見直し

カテゴリー3・4で対人業務に従事する外国人を新規採用する場合は、採用基準にN2取得を組み込む必要があります。N2を持っていない候補者には、入社前または入社後の日本語学習支援を検討しましょう。

JLPT(日本語能力試験)は年2回(7月・12月)しか実施されないため、採用スケジュールに余裕がない場合は、CBT方式で随時受験できるBJTビジネス日本語能力テスト(400点以上でN2相当)の活用も検討の余地があります。

 

よくある不許可パターンと対策

技人国申請で不許可となるパターンは、ほぼ以下の5つに集約されます。各パターンと対策を理解しておくことで、許可率を大きく高められます。

パターン1:学歴・職歴と業務の関連性不足

もっとも多い不許可理由が、学歴・職歴と業務内容の関連性が認められないケースです。たとえば教育学部出身者が弁当の箱詰めをする業務、文学部出身者が工場のライン作業を行う業務など、関連性が見出せない申請は不許可となります。対策としては、採用時点で学歴・職歴と業務内容の関連性を慎重に検討し、関連性を申請書類で明確に説明することが重要です。

パターン2:実態が単純労働である

書類上は専門業務として申請しても、実態が単純労働であれば不許可となります。たとえば「通訳」として申請しているのに、実際の業務は接客販売が中心、というケースです。対策は、業務内容を具体的に記載し、専門業務の比重が高いことを示せる組織体制を整えることです。

パターン3:日本人と同等以上の報酬がない

技人国では「日本人が従事する場合に受ける報酬と同等以上の報酬」が要件です。同じ業務をしている日本人スタッフよりも給与が低い場合、不許可となる可能性があります。対策は、給与水準の根拠資料(同業種・同職種の給与水準データ)を準備し、雇用契約書で報酬を明確に記載することです。

パターン4:雇用先の経営状態が不安定

雇用先の企業の経営状態が著しく悪化している場合、安定的な雇用が見込めないとして不許可となるケースがあります。直近の決算が赤字続きの場合は特に注意が必要です。対策としては、事業計画書や今後の見通しを示す資料を添付し、安定的な雇用の継続が可能であることを説明することが重要です。

パターン5:専門性の説明が不十分

業務内容が抽象的で専門性を説明できていない申請は不許可となります。「営業」「事務」のような大括りな記載ではなく、具体的にどんな業務に従事するのかを5項目以上に分けて記載しましょう。各業務でどんな専門知識が必要かも明記することで、専門性が伝わります。

 

まとめ:正確な要件理解が採用成功の鍵

技人国は永住者に次ぐ第2位の在留資格として約47.6万人が利用しており、外国人雇用において重要な制度です。2026年4月15日施行の新ルールについて、押さえておくべきポイントを整理します。

・   技人国は専門業務のための在留資格。単純労働は対象外

・   会社のカテゴリーは法定調書合計表で判定(毎年見直しが必要)

・   学歴・職歴と業務の関連性が最重要

・   N2要件はカテゴリー3・4かつ対人業務中心の場合のみ必要(全員必須ではない)

・   業務継続中の更新申請は原則として日本語能力資料の提出不要

・   日本の大学・専門学校卒業者はN2相当とみなされる(試験不要)

・   派遣形態は誓約書・管理台帳の整備が急務

 

SNSやニュースで「技人国はN2必須化」と話題になっていますが、誤った情報に振り回されず、自社のカテゴリーと業務内容を正確に把握することが採用成功の鍵となります。

外国人雇用は適切な手続きを踏めば、企業にとって大きな戦力となります。技人国の最新動向や採用についてお悩みの方は、ジンザイベースまでお気軽にご相談ください。

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監修者
編集
菅原 勇人
菅原行政書士事務所代表。埼玉県熊谷市生まれ。2017年早稲田大学大学院卒業後、建材商社へ入社。主に営業として、中小中堅の建設事業者への提案に従事。就労をしながら、行政書士や宅建など法務系資格を複数取得。現在は菅原行政書士事務所の代表として、約1,000件にも及ぶ申請取次業務に携わる。行政書士(埼玉県行政書士会所属 / 第24132052)
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