在留資格

【在留資格「留学」とは】申請の流れなど基本的な概要を解説

この記事では、在留資格「留学」の在留期間や就労可否などの概要を押さえた上で、卒業後の在留資格について解説していきます。 在留資格「留学」の基本を押さえたい方や、留学生の採用を検討されている方は、是非ご一読ください。

目次

在留資格「留学」とは?

初めに在留資格「留学」の基本的な内容から確認していきましょう。

在留資格「留学」の概要

在留資格「留学」とは、外国人が日本の教育機関へと留学するために必要な在留資格です。

出入国在留管理庁の定義によると、以下のような活動を行えるとしています。

“本邦の大学、高等専門学校、高等学校(中等教育学校の後期課程を含む。)若しくは特別支援学校の高等部、中学校(中等教育学校の前期課程を含む。)若しくは特別支援学校の中学部、小学校若しくは特別支援学校の小学部、専修学校若しくは各種学校又は設備及び編制に関してこれらに準ずる機関において教育を受ける活動。”

具体的な例としては大学や短大、高校や中学校、小学校などの留学生が挙げられるでしょう。

そもそも在留資格って何?という方は、以下の記事を合わせてご覧ください!
▶︎【在留資格とは】種類や取得要件、ビザとの違いなどを簡単解説

在留資格「留学」における在留期間は?

在留資格「留学」で在留できる期間は、3ヶ月から4年3ヶ月を超えない範囲で、法務大臣が個々に指定する期間とされています。

在留期間更新許可申請を実施することで、在留期間の延長も可能です。在留期間満了日の3ヶ月前から、遅くとも10日前までには出入国在留管理庁へ必要な手続きを行うようにしましょう。在留期限を超えて日本に滞在していた場合、不法滞在に該当し強制退去の対象となってしまいますので、在留期限にはご注意ください。

在留期間更新許可申請については、後ほどご紹介する在留資格認定証明書交付申請とはまた別の書類などが必要になるため、出入国在留管理庁のHPを併せてご確認ください。

なお、以下の記事でも在留期間更新について詳しく解説しています。
▶︎【在留期間更新の基本】手続きの流れや必要書類などをまとめて解説

在留資格「留学」で一時帰国することは可能?

結論、可能です。

ただし、出国期間が1年以上の場合は「再入国許可」、出国期間が1年未満の場合は「みなし再入国許可」の手続きを行う必要があるので、注意が必要です。

この手続きをせずに出国してしまうと、再入国時に再度入国のための査証(ビザ)発行手続きを行う必要が出てきますので、忘れずに対応してもらいましょう。

再入国許可

出国期間が1年以上になる場合、「再入国許可」の手続きを行う必要がございます。

この再入国許可には、一回限りのものと、有効期限内であれば何度も使用できるもの、2つの種類が存在しますので、複数回出入国を繰り返すかどうかは事前に確認するようにしましょう。

有効期限は現に有する在留期間の範囲内で、5年間を最長として決定されます。

以下の必要書類を準備し、出入国在留管理庁へ申請することで手続きが完了します。

出入国在留管理庁のHPもあわせてご確認ください。

みなし再入国許可

​​出国期間が1年未満の場合は、再入国許可の手続きは不要です。(1年未以内に在留期間が満了する場合は、再入国期間も在留期間と同じになりますのでご注意ください。)

ただし、出国時に再入国EDカードを記載し、入国審査官に提示する必要があります。この再入国EDカードは各空港の出国審査場で受け取ることが可能ですので、必ず「一時的な出国であり、再入国する予定です」にチェックを入れて提示しましょう。

再入国EDカードの記載方法
法務省:出入国在留管理庁HPから抜粋

一時帰国に関しては、以下の記事でも解説していますので、合わせてご覧ください。
▶︎外国人の一時帰国に手続きは必要?(再入国許可・みなし再入国許可)

在留資格「留学」は家族を呼び寄せられる?

留学生は、配偶者と子供であれば、一定の条件を満たすことで日本に呼び寄せることが可能になります。

呼び寄せる家族は、「家族滞在」の在留資格を申請することとなりますが、以下3点の要件を満たしていることを証明する必要があり、比較的取得ハードルは高いと言えるでしょう。

  1. 法令で認められた学校に留学していること
    大学・大学院・その他法務大臣が認めている学校が対象であり、日本語学校は含まれていません。
  2. 適法に結婚等をしてることが確認できること
  3. 家族を扶養するための十分な経済力を有していること
    扶養者の貯蓄額が十分にない場合は、母国の親族から仕送りがしっかりと行われていることなどを証明する必要があります。

家族滞在については、以下の記事でも解説していますので、あわせてご確認をお願いいたします。
▶︎在留資格「家族滞在」で働けるって本当?制限や取得要件などを解説!

在留資格「留学」の就労できる?

在留資格「留学」は、就労不可に分類される在留資格となります。

そのため報酬を得るような就労活動に従事することは禁止されています。

ただし、資格外活動許可を得ることで、一定範囲ではあるものの就労に従事することができるようになります。

資格外活動については、次項で詳しく解説していきます。

資格外活動とは?

それでは資格外活動について、詳細を確認していきましょう。

資格外活動の概要

資格外活動とは、現在有している在留資格では認められていない報酬を得る活動のことを指します。

在留資格「留学」では、学業を目的とした在留資格のため、基本的には報酬を得る活動(アルバイトなど)は認められておりません。しかし、この資格外活動許可(包括許可)を得ることで、1週間に28時間以内のアルバイトが可能になります。(夏休みなどの長期休暇期間中は、1週間40時間まで就労可能になります。)

対して就労活動に制限のない永住者などの身分系在留資格を持つ外国人は、資格外活動許可の対象にはならず、資格外活動許可を得ずとも、アルバイト等の就労に従事することが可能となっています。

資格外活動の種類

資格外活動許可には、大きく以下の2つの種類が設けられています。

包括許可

包括許可とは、1週間に28時間以内の報酬を受ける活動について申請があり、かつ特定要件を満たしている場合に許可されるものです。

いわゆるアルバイトのような働き方を想定した資格外活動許可であり、在留資格「留学」を持つ外国人が就労する場合も、包括許可を受けることが多くなるでしょう。

個別許可

個別許可とは、包括許可の範囲外の活動について許可申請があった場合や、就労資格を有する外国人労働者が、他の在留資格に該当する活動を行う場合に許可されるものとなります。 

在留資格「留学」を有する外国人が、職業体験を目的としたインターンシップに従事するために、週28時間を超える資格外活動に従事する場合などに必要となる許可と言えます。

資格外活動許可を得るには

資格外活動許可を得るには、以下に挙げる許可要件を満たす必要があるとしています。 

資格外活動許可の要件

  1. 申請人が資格外活動に従事することにより、在留資格本来の活動の遂行が妨げられないこと
  2. 現に有する在留資格に係る活動を行っていること
  3. 申請に係る活動が入管法別表第一の一、または二の表に該当すること
    (ただし特定技能と技能実習は除く)
  4. 申請する活動が以下の活動に該当しないこと
    ・法令に違反すると認められる活動
    ・風俗営業
    ・店舗型性風俗特殊営業が営まれている営業所において行う活動
    ・無店舗型性風俗特殊営業
    ・映像送信型性風俗特殊営業
    ・店舗型電話異性紹介営業
    ・無店舗型電話異性紹介事業に従事して行う活動
  5. 収容令書の発行又は意見聴取通知書の送達、もしくは通知を受けていないこと
  6. 素行が不良でないこと
  7. 日本の公私の機関との契約に基づく在留資格に該当する活動を行っている場合、当該機関が資格外活動を行うことについて同意していること

※上記条件の内、包括許可の場合は③の要件に該当する必要はありません。

上記に挙げられる条件を満たした上で資格外活動許可申請を行い、許可されれば資格外活動に従事することが可能となります。

申請など、より詳細な情報については、以下の記事も合わせてご覧ください。
▶︎【在留資格における資格外活動とは】要件や申請方法などをわかりやすく解説

在留資格「留学」の取得申請の方法

ここからは在留資格「留学」の取得申請について、流れや必要書類などを確認していきましょう。

在留資格「留学」の取得申請における流れ

まずは在留資格「留学」の申請の流れを簡単に確認していきましょう。

  • ステップ①:出願・受験
    初めに志望校へ出願を行い、受験を実施します。
    日本で受験を行う場合は、短期滞在などの在留資格で来日することになるでしょう。
  • ステップ②:入学許可書受領
    無事志望校に合格すれば、学校側から入学許可書が送られてきます。 
  • ステップ③:在留資格認定証明書交付申請
    続いて学校側が代理人として出入国在留管理庁まで、在留資格認定証明書交付申請を実施します。
  • ステップ④:当該外国人に在留資格認定証明書を送付
    在留資格認定証明書が交付されれば、それを当該外国人へ送付します。
  • ステップ⑤:ビザ申請の実施
    在留資格認定証明書を受領した当該外国人は、入学許可証などと併せて在外公館までビザ申請を実施します。
  • ステップ⑥:来日・留学生活の開始
    ビザが発行されれば、無事来日することができ、留学生としての生活を開始することになります。

在留資格「留学」の取得申請に必要な書類

基本的に以下の3点は共通で必要となってまいります。

その他の資料については、申請人が入学予定の教育機関に応じて提出書類が異なってきます。

(1)大学(短期大学、大学院を含む)、大学に準ずる機関、高等専門学校

   ア 適正校である旨の通知を受けた機関

   イ 適正校である旨の通知を受けていない機関

(2)専修学校、各種学校、設備及び編制に関して各種学校に準ずる機関(専ら日本語教育を受けるものを除く)

   ア 適正校である旨の通知を受けた機関

   イ 適正校である旨の通知を受けていない機関

(3)日本語教育機関、準備教育機関

   ア 適正校である旨の通知を受けた機関

   イ 適正校である旨の通知を受けていない機関

(4)高等学校、中学校、小学校

詳細につきましては、以下の出入国在留管理庁のHPもあわせてご確認ください。

【出入国在留管理庁】在留資格認定証明書交付申請:留学

在留資格「留学」の取得申請における注意点

在留資格「留学」を取得する際の注意点として、以下2点挙げられます。

留学先の教育機関ごとに提出書類が異なる

在留資格「留学」の取得申請における注意点として挙げられるのは、先述した通り留学先の機関によって提出書類が変わるという点です。

留学生を受け入れる教育機関側は勿論、留学生本人も、どのケースに該当するのかをしっかりと見極めた上で、必要書類を用意する必要があるでしょう。

特に在留資格認定証明書交付申請の処理期間は1〜3か月程度かかるため、万が一書類の不備が見つかり、再提出する必要があっても、入学までに間に合わない等の事態が生じる可能性があるので十分に注意してください。

留学期間中の生活に要する費用を確保できている

留学期間中、学費のみならず家賃や生活費等さまざまな費用が発生してきます。こういった生活に必要な費用を賄うことができるか確認するため、「経費支弁書」の提出を求めています。

こちらは、「本人名義の銀行口座の預貯金残高証明書」や「第三者(両親など)が十分な支払能力を有していることを確認する書類」などが該当してきます。

当たり前ではありますが、あくまで勉学を目的にきているのであり、そのための費用をしっかりと支払うことができるのかを確認されますので、事前に注意しておくべきと言えるでしょう。

学校を卒業した後の在留資格はどうする?

最後に、学校を卒業した後の在留資格について、3つのケースについて解説していきます。

大学院等、他の教育機関に進学する場合

大学などを卒業したのち、大学院などに進学する場合が該当してきます。

この場合、すでに在留資格「留学」を有しておりますので、在留期間更新申請を行う必要があります。必要な書類については、出入国在留管理庁のHPをご覧ください。

また、新たな学校への入学日から14日以内に、「所属(活動)機関に関する届出」を出入国在留管理庁へ行いましょう。届出を失念していた場合、20万円以下の罰金が課される可能性がありますので、必ず届け出るようにしましょう。

就職する場合

日本の大学や大学院などを卒業予定の留学生を新卒社員として雇い入れる場合、就労系在留資格への変更を実施する必要があります。

留学生が取得する就労系在留資格としては、以下の3つの在留資格が大半を占めています。

技術・人文知識・国際業務

留学生から資格変更する際に、最も多いのがこの「技術・人文知識・国際業務」になります。

ざっくりとしたイメージですが、営業や経理、エンジニアなど、ホワイトカラーに近い業務に従事が可能です。その代わり、従事する業務内容と大学等で学んだ内容に関連性がないと許可がおりません。

在留期間に制限はなく、家族の帯同も認められているなど、留学生にとっては魅力的な在留資格の一つとなっています。

その他の詳細情報については、こちらの記事で解説していますのであわせてご確認ください。
▶︎【技術・人文知識・国際業務とは】概要や取得要件、必要な手続きなどを解説

特定活動46号

特定活動46号とは、「本邦大卒者で、N1以上の日本語力を有する者が日本で就労する活動」に従事するための在留資格となっています。

取得する上で実務経験は必要なく、大学や大学院を卒業していることや日本語能力が要件となっているため、留学からも変更しやすいのです。

特定活動46号は留学生の就職支援を目的として設立されたものであるため、そもそも在留資格「留学」からの変更を想定していると言えます。

ただし、従事できる業務内容に特徴がありますので、詳しくは以下の記事をご参照ください。
▶︎【特定活動46号とは】概要や取得要件、必要な手続きなどを解説

特定技能1号

特定技能とは就労系在留資格の一つで、特定産業分野と呼ばれる12の分野での就業が可能となっています。

それぞれの分野に設けられた技能試験と日本語能力試験に合格することで取得することができるため、留学生でも比較的取得しやすいと言えるでしょう。

申請方法がかなり複雑ですので、雇用をご検討の企業様は以下の記事もあわせてご確認ください。
▶︎特定技能とは?制度の概要から採用の流れまで基本を徹底解説

就職活動を継続する場合

在留期限までに内定先を確保できず、日本での就職活動を継続する場合は、在留資格「特定活動(継続就職活動)」へ資格変更する必要があります。

在留期限は6ヶ月で、1回更新することが可能なため最長1年滞在することができます。在留資格の申請時には、大学等からの推薦状を取得する必要があるため、在学している学校のキャリアセンター等に問い合わせをしましょう。 

申請に必要な書類などは、出入国在留管理庁のHPをあわせてご覧ください。

また、その他の概要については、以下の記事でも解説していますので、合わせてご覧ください。
▶︎【特定活動とは】概要や種類、取得申請の方法などをまとめて解説

まとめ

今回は在留資格「留学」にフォーカスしてお話してきましたが、いかがでしたか。

当社は外国人労働者に特化した人材紹介サービスを提供しており、留学生からの新卒採用などもお手伝いさせていただいております。

また人材紹介サービスだけでなく、受け入れ後の定着率向上のための支援も実施しておりますので、ご興味ある方は是非お気軽にお問い合わせください。

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株式会社ジンザイベース営業リーダー兼日々育児に奔走する一児のパパ。 1991年、「日本一暑い街」として有名な埼玉県熊谷市に生まれる。それが講じてか、何ごとにも熱く全力で取り組むことがモットーである。2017年に早稲田大学大学院卒業後、建設会社へ就職。5年間、主に営業として活動を行い、次々に大型案件に携わる。だが、職務を遂行する中で、工場や工事現場での外国人の待遇に疑問を感じ、現職へ転職を決意。特定技能外国人の紹介を通じ、外国人労働者の地位向上そして働く人全員の様々な可能性を最大化できることを目標としている。仕事のかたわら、資格取得にもチャレンジし、ビジネス実務法務検定2級や宅地建物取引士、行政書士など法務系の試験に次々に合格。現在も引き続き資格取得のため学習を続け、法務知識も併せ持つ営業として唯一無二の営業スタイルの確立を目指す。趣味は、野球観戦と読書、ドライブ。

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